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肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)・ケロイド
傷が治る過程で、傷を埋める膠原線維(こうげんせんい)という物質が過剰にできてしまい、しこりのようになったものです。
傷の範囲を超えて周囲に拡大していくものをケロイド、組織の増殖が傷の部位に限られるものを肥厚性瘢痕と呼びます。
帝王切開などの手術の傷や、胸にできたニキビのあと、耳のピアス部などにできることがあります。
原因
傷の深さ
皮膚の深い部分の傷や炎症がきっかけとなります
傷にかかる力
よく動かす部位や引っ張る力が加わると起こりやすくなります。
腕を動かすことで引っ張られる前胸部や肩甲骨付近や、立ったり座ったりすると引っ張られる腹部などは、ケロイドになりやすい部位です。
妊娠、女性ホルモン
高血圧
全身の炎症
過度の飲酒や運動
遺伝的体質
治療
単独ではなく複数の治療を組み合わせて行います。
圧迫療法
テープ、シリコンシートなどで圧迫を行います
貼付療法
ステロイドテープを貼付します。
テープは基本的に毎日貼り替え、できるだけ正常な皮膚につかないように切って使用します。
半年から数年使用します。目をつぶって触ってもそこにケロイド・肥厚性瘢痕があるかどうかわからないくらい柔らかく平坦化したら、赤さが残っていても貼る頻度を減らしていきます。
局所注射療法
ステロイドをケロイドに直接注射します。1か月毎に行います。
飲み薬
かゆみを伴う場合は、抗ヒスタミン薬を使用します。
漢方薬の柴苓湯(さいれいとう)は、炎症を緩和する効果があるといわれています。