お悩み別案内

ほくろ

ホクロは、母斑細胞という細胞の集まりで、多くは悪性のものではありません。しかし、ホクロのように見えても、悪性のもの(基底細胞癌や悪性黒色腫など)やイボ(脂漏性角化症)のことがあります。自己判断せずに、皮膚科専門医を受診し、本当にホクロかどうかダーモスコピーを用いた診断を受けることをお勧めします。

ほくろの治療方法

悪性の疑いが無ければ、治療の必要はありません。しかし、皮膚のできものは目に見えるため、悩みの原因となったり、生活で邪魔になったりすることがあるので、希望があれば治療いたします。切除したものは、病理検査を行い、正確な診断をつけます。
ホクロがある場所や、盛り上がりの有無、サイズによって、適した治療法が異なります。治療法を相談して決めますが、いずれの方法でも、短時間で日帰り手術が可能です。

主に3つの方法で手術を行っています。

  • サージトロン(ラジオ波メス)
  • くり抜き(皮膚トレパンという円筒状のメス)
  • 紡錘形切除(通常のメス)
用いるもの傷の形糸で縫う・抜糸治癒の目安
※1
再発病理検査保険適用
サージトロンラジオ波メス円形/浅いなし1週間まれにありなしなし
くり抜き円筒状のメス円形/深いなし2週間ほぼないありあり
紡錘形通常のメス線状あり1週間で抜糸ほぼないありあり
※1.部位や大きさにより異なります

サージトロン

ラジオ波という特殊な波長によって、皮膚腫瘍(できもの)を切除・除去する機器のことです。RFナイフとも呼ばれ、電気メスに比べて周囲組織の熱変性や炭化が少ないことで有名な器械であり、形成外科手術などで用いられています。
通常の電気メスでは、対極板というシール状の板を皮膚に貼り付ける必要があり、冷たさやヤケドの可能性がありますが、サージトロンでは、アンテナ式対極板なので、衣服の上から使用でき、ヤケドの心配もありません。

サージトロンによりホクロ組織を切除、または蒸散させて除去します。
ホクロがなくなり凹んだ皮膚は、被覆材を使用して、1~2週間程度で塞がります。
傷が塞がった後も、しばらくは必ず赤みが残ります。なじむまでに半年~1年程度かかりますが、コンシーラーなどで目立ちにくくできます。
ホクロの細胞は、皮膚のやや深いところまで存在していますが、このうち黒褐色の色があある部分は上の方だけです。黒褐色の色を目安に削るので、ホクロの細胞が残っていることがあります。時間がたつと、色のない細胞が増えて盛り上がったり、再び色がでたり、再発することがあります。

くり抜き法

皮膚トレパンという直径1~6mmの円筒状のメスを用いて、ホクロ全体をくり抜きます。サージトロン単独の方法よりも、やや深めの傷になります。傷は、縫合せず、被覆材を貼って、皮膚組織の修復を待ちます。
傷が塞がった後も、しばらくは必ず赤みが残ります。なじむまでに半年~1年程度かかりますが、コンシーラーなどで目立ちにくくできます。

約4mmの顔のほくろ
直後
3か月後

紡錘形切除

皮膚のシワの方向に合うようにメスで紡錘形に切除し、縫い合わせます。縫い合わせたときに、両端の皮膚が山状に膨らむことを避けるために、ホクロの直径の約3倍の長さの線状の傷になります。
6mmを越えるホクロや、シワがあるところ、縫合を希望される場合に行います。
抜糸後は茶色のテープで保護していただきます。直後は赤みのある線の傷ですが、半年~1年で徐々に白い線になって落ち着いていきます。

ご予約はこちら